高齢者の脱水症状について
脱水症状は、年齢を問わずに誰でもなってしまう可能性がありますが、特に高齢者がなりやすいのには理由があります。原因と予防方法についてご紹介します。

脱水症状とは
体の機能を保持するために重要な役割を担っている体液は、人間の体の約6割(高齢者の場合は約5割)を占めているとされ、血液・リンパ液・消化液などから構成されています。体液は、体外に出ていく水分量・塩分量と、体内に補給する水分量・塩分量が同じくらいのときに、ちょうど良いバランスを保てています。しかし、大量に汗をかいたり、発熱や下痢などの体調不良で水分が失われたりすることで、体内に必要な水分量と塩分量が十分でなくなる場合があります。
そうした状態が脱水症です。
●高齢者が脱水症に陥りやすい理由
・体内の水分量の低下
加齢に伴い、食欲が低下すると水分の摂取量が減っていきます。また、筋力の低下により、体液を多く保持する筋肉の量が落ちることも、体内の水分量が減ってしまう原因です。
・のどの渇きに気づきにくい
高齢者は、感覚機能が低下している傾向があるため、喉の渇きを感じにくく、水分補給が遅れがちになってしまい、脱水症状になりやすいと言えます。認知症の症状が出ている人は特にその傾向があります。
・病気や排泄障害がある
例えば、糖尿病の場合、増えすぎた糖を排出しようと尿がたくさん排出されるため、体内の水分量が不足することにつながります。同様に、頻尿などの場合でも、必要な水分まで体外に排出されてしまい、脱水症に陥りやすくなります。
・薬を服用している
高齢者は血圧が高くなる傾向にあり、日常的に血圧を下げる薬を服用している人は少なくないでしょう。薬の中には、尿の排出を促して塩分を体外に出すために利尿作用を含んでいるものがあり、脱水症の一因になります。
●脱水症状の予防法
本人だけでなく、周囲の人が水分補給を促すようにすると、脱水症状を未然に防ぐことができます。
・1日に必要な水分量を知っておく
一般的に高齢者の1日に必要な水分摂取量は体重50キログラムの人の場合、約2リットルです。高齢者本人が意識するだけでなく、周囲の人が把握しておき、必要な水分をしっかり摂取できているか確認してあげることが大切です。 参考:お水と健康
・部屋の湿度や温度を調節する
乾燥していれば、加湿器を使用するなど室内の湿度を上げましょう。夏場は、多量に汗をかいて体の水分量が減ってしまうことがあります。無理に切電せずに、室内の温度を適温に保ちましょう。
・定期的に水分補給をする
本人にのどが渇いている自覚がない場合もあるので、時間を決めて水分補給をするのがおすすめです。高齢者に限らずコップ一杯程度の水を以下のタイミングに分けて飲むことと言われています。
起床時
食事前
入浴前後
運動前後
飲酒後
就寝前
まとめ
高齢者は、体内保持できる水分量の低下や、喉の渇きの感じにくいことから脱水症状を起こしやすいです。 高齢者の脱水症状を防ぐには定期的に水分を摂取する必要がありますが、周囲のサポートが必要不可欠です。 自発的に水分補給をすることが難しい場合もあるため、水分が多い食事メニューにしたり、水分補給の時間を決めておくなど、工夫をしてみましょう。
脱水症状が出てから対応するのではなく、食事や水分量を意識して、予防に努めましょう。
最新のブログ記事
海外の水事情
ほとんどの国では水道水が飲めません。
しかし、日本のように水道水が安全な国は本当に少ないのです。
水道水がそのまま飲める国は以下
屋根塗装について
屋根塗装をせず放置した場合、雨水が内部に浸入して雨漏りを起こし、建物内部を傷めてしまいます。 今回は屋根塗装をおこなう時期や劣化のサインについて、ご紹介いたします。
給湯器の交換について
給湯器を取り替える方の多くは、故障で使えなくなった時ではないでしょうか。時期によっては工事が集中したり、すぐに交換が出来ない場合がありますので、寿命を知った上で計画的に給湯器の交換をご検討されることをおすすめします。 今回は給湯器の寿命と交換時期についてご紹介します。