キッチンリフォーム

2022年03月04日

キッチンリフォームを考えているが、どのくらいの費用がかかるのか不安に思う方も多いと思います。今回は、キッチンリフォームの相場と失敗事例、費用を安く抑えるコツを紹介します。

キッチンリフォームの費用と相場


●キッチンの種類とグレードによるリフォーム費用の比較表

シンプルなキッチンとハイグレードなキッチンは、主に素材の違いになります。シンクの素材はステンレスが多いのですが、ハイグレードなものになると人造大理石が使われるものが増えてきます。

またキャビネットが木製かステンレス製かといった違いや、引き出しのレールに静かに閉まる機構が付いているかいないなどの違いもあります。

また、キッチンの種類によっても特徴が変わってきます。

それぞれのキッチンの特徴はこちらをご確認ください。 関連記事:キッチンの種類


キッチンを選ぶポイント


●キッチンリフォームの失敗例から

キッチンの移動を伴うリフォームで費用が割高に

例としては、壁側に設置していたキッチンを対面型のキッチンにリフォームする場合です。キッチンの移動には、排水管や排気用ダクト、電気配線等の工事が追加で必要となり、費用は上がってしまいます。マンションの場合は排水管やダクトを動かすのに制限があるので特に注意が必要です。  


いざリフォームが始まると追加で費用がかかってしまった

リフォームは新築と違い、作業を始めてみなければ補修の有無が分からない場合が多いです。

キッチン等の水回りでは、古いキッチンを取り外してみたら床板が傷んでいて補修が必要だったということはよくあることです。

見積の時点では分からない場合が多く、追加で費用が掛かってしまいます。
打ち合わせ時には追加工事の可能性があるものは何か事前に確認しておくと、トラブルになることが少なくなるでしょう。


キッチンの高さが合わない

キッチンの実物を確認せずにリフォームしたら、自分の身長と合わなくて使いにくくなった、という経験談も多いです。
キッチンの位置が高すぎると肩や首を痛める原因になり、低すぎる場合はかがむ姿勢になるため腰に負担がかかります。

キッチンの最適な高さは、「身長÷2+5cm」です。
例えば身長が160cmの方であれば、160÷2+5cm=85cmが適した高さと言えます。

キッチンカウンターの高さは、80cm、85cmの2パターンが多いですが、1cm単位や2.5cm刻みなどのバリエーションの中から選択できる商品も多数あります。また、吊戸棚など収納の高さも重要になります。工事の際は業者としっかり確認しましょう。

なおキッチンの高さは、ショールームに行って実際に確認するのが一番良い方法です。


対面式やL字キッチンにしたら、スペースが狭くなった

壁付けのオープンキッチンからキッチンタイプを変更したときによく起きる失敗談です。

もともと壁付けオープンタイプ用に作られた部屋の間取りに、対面やL字のようなスペースを多くとるキッチンを設置すると動ける範囲が狭くなりがちです。

調理スペースは幅50cm以上を確保し、使い勝手の良いキッチンにしましょう。通路幅は1人利用の場合90cm~、2人利用の場合120cm以上確保しましょう。

キッチンのレイアウトを決める際には、調理の流れを意識した配置と、キッチン内の動線を意識して配置しましょう。目安として、コンロ、シンク、冷蔵庫の3点を結ぶ三角形の辺の合計が510cmだと快適な作業が出来るレイアウトになります。


ゴミ箱を置くスペースがない

「ゴミ箱を置くスペースを考えていなかった、元々のゴミ箱置き場が狭かった。そのため歩くたびに邪魔になっている。」という失敗談です。

ゴミの分別の規定が細かい地域の方は、特に複数のゴミ箱のスペースも必要になります。

ゴミ箱のスペースを考えるときは、分別用のゴミ箱スペースも忘れずに作るようにしましょう。 


洗機や床下収納を設置したのに使わなくなった

便利だと思って充実させた設備も、そんなに利用しなかったという失敗談です。

食洗機は、便利と思い取り付ける方が多いのですが、家族の人数が少なかったり、手洗いの習慣が身についていたりすると、手洗いで済ませて食洗器を使わなくなることも多いようです。

床下収納については、出し入れする度にかがまなければならず、頻繁に使うものを入れる場所としては不向きで、出し入れの作業が億劫で使わなくなってしまうことが多いようです。


床材を油で滑りやすい素材にしてしまった

キッチンで使用する床材は、種類によっては油料理をした際に滑りやすく危険なものもあります。

例えば、キッチンの床材をタイルにすると、自然の風合いをいかした色調になり、掃除もしやすく、汚れ自体も目立ちにくい、という良さがありますが、油料理をする際に床が滑りやすくなってしまいます。

対処法としては、滑り止め付のキッチンマットを敷くことで対応できますが、キッチンマットを敷くのが好きではない方は、凹凸があって滑りにくい床材を選択しましょう。


リフォーム費用を抑えるためのポイント

リフォームは決して安い買い物ではないので、出来れば費用を抑えたいというのは誰もが考えると思います。

ここでは安かろう悪かろうにならないようにするため、いくつかのコツを紹介します。


キッチンの位置を変えない

「壁側I型キッチンを対面型キッチンにしたい」が最優先ならば当てはまりませんが、現在のキッチンの位置自体に不満がないのであればお勧めです。キッチンの位置を変えると移動前・移動後の床の補修が必要になってくるほか、水道・電気・ガスなどの工事も発生してしまいます。キッチン自体の場所が同じでも、コンロとシンクの位置を逆にする場合にも追加工事が必要になる場合があります。


キッチンリフォームが安くできる会社にお願いする

リフォーム会社は同じように見えて、実はキッチンを得意にするところもあれば、内装や外壁を得意にするところという風に、得意分野が分かれていることが多いです。
キッチンだけのリフォームをするのであれば、水回りを中心にリフォームをしている会社にお願いする方が仕入れが安く済む場合が多く、費用を抑えやすいのでオススメです。


具体的な提案をする

例えば、キッチンのグレードはここまでは下げてもいい、キッチン設備は最低限このくらい欲しいなどです。

具体的な要望をしっかりと伝えることが出来れば、リフォーム会社もそれに見合った案を持ってきやすいです。


相見積もりを取る

必ず複数社から見積もりを取る(相見積もり)ようにしてください。

また見積もりをお願いする時には、リどこまでをリフォームするのか範囲をしっかりと伝えるようにしましょう。リフォームの範囲が異なると、見積もりの比較が難しくなってしまいます。

その上で、細かい明細の一つ一つを比べるのではなく、総額とリフォームの内容をしっかりと確認するのが良いでしょう。


まとめ

キッチンリフォームは、レイアウトによって必要な工事が異なったり、グレードや種類によって費用が大きく異なります。

希望する内容とリフォームに掛けられる予算を考えながら、 ご自身でのキッチンリフォームの優先順位を整理して、自分に合ったリフォーム会社を探しましょう。リフォーム会社に具体的な要望が伝えられれば、手間もかからずに満足のいくリフォームの実現につながるでしょう。


参考文献:リフォームガイド リショップナビ